ピンと張り詰めた空気が緩み、春の暖かな陽気が満ちてきました。
草花が芽吹き、生き物達が顔を出し、生命力が溢れる季節です。
人間もまた同じく、やる気や元気をもたらすエネルギーが高まり、身体の中を巡る季節です。
ただ、
昨今の急激な寒暖差、環境の変化など、気づかない無理を重ねることで、自律神経の切り替えエラーが起きやすくなります。
巡るはずのエネルギーは上半身に滞りやすくなり、
頭痛、めまい、のぼせ、動悸、不眠などの上半身の不調
冷え、むくみ、下痢や便秘といった下半身の不調が起き
朝からしんどい
寝ても疲れが取れない
集中力が続かない
呼吸が浅い気がする
胃が重い、食欲が安定しない
など、
「なんとなくしんどい。」が日常化してしまいます。

原因は首の滞り
〜カギは首の深層筋〜

首の筋肉は何層もの筋肉が重なっていますが、
深層の筋肉が、頭の位置やバランスを脳に伝えるセンサーの役割を担っています。
・交感神経幹、迷走神経(人体の中で1番長く、呼吸、心拍数、消化、免疫などの調整を担う神経)の通り道
・頸動脈(脳へ酸素を届ける主要血管)
・椎骨動脈(脳幹や小脳など、自律神経や平衡感覚に関わる部位へ血液を送る動脈)
重要な血管、神経が集中しています。
日々のデスクワークやスマホを見る際の不良姿勢等で首が緊張しっぱなしになっていると、
脳の興奮状態が続き、自律神経の乱れが起きやすくなります。

首の浅いコリであればストレッチなどでケアできますが、
正直なところ、深層の筋肉はマッサージだけでは届きにくく、
だからといって、奥まで効かせようと強い刺激を加えると、揉み返しやダルさを引き起こす難しい場所です。
なぜ鍼が有効なのか?
ここで効果的なのが鍼です。
まず物理的に、鍼は深部の筋肉まで捉えることが可能なため、浅層の筋肉を痛めることなく癒着を取り、循環を良くすることが可能です。
また、鍼の「ズーン」と響く独特の刺激は、副交感神経を強制的に引き上げ、
交感神経優位の状態からリラックスモードへ切り替えるスイッチになります。
その結果、呼吸、循環、内臓機能も整います。
鍼の刺激を反復的に入れ、強制的にスイッチさせて切り替えを癖づけさせることにより、
力を抜く感覚、休める状態を身体に覚えさせ、自律神経の切り替えをスムーズにしていくことが可能です。
漢方やお薬は、自律神経の乱れから起こる症状の対処はできても、自律神経そのものにアプローチすることはできません。
一度リセットをかけ、身体を再学習させられるのは、他の手技にはない鍼の最大の強みです。
不調は我慢するものではなく、整えれば変わるものです。
特に春は不調を放置するか整えるかで、その後の季節の身体の状態も大きく変わります。
今こそ、身体を整える習慣を大切にしてくださいね。